富山県高岡市伏木の廃墟:詳細報告

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2024年5月6日(火曜日)未明、富山県高岡市伏木地区にある廃墟で、何かに腰掛けて前かがみの状態の女性の遺体が発見された。警察によると、遺体は上半身裸で、ジーンズを身に着けていたという。

この遺体が発見されたのは、富山県高岡市伏木地域に位置する、かつて企業の保養施設として使用されていた建物内である。現在、この建物は廃墟となっており、以前から心霊スポットとして知られている。また、ネット上の廃墟を扱う記事にも登場している。

本記事は、同廃墟の詳細についての調査記事である。

事件概要

事件は、2024年5月6日午前0時半ごろに発覚した。この廃墟を訪れた20代の男性が、建物内で物に腰掛けて前かがみになっている遺体を発見し、知人と相談した後、警察に通報したことから始まる。

警察発表によれば、発見された遺体は身長約160センチの女性で、中肉の体型をしており、目立った外傷はなく、腐敗が進んでいたため、遺体の年代は不明である。また、遺体の周囲には所持品が見当たらず、身元が分からない状態である。

警察は遺体の身元確認を急ぎつつ、同年5月7日以降に司法解剖を行い、死因の詳細を調査する予定だといわれる。遺体を発見した男性が深夜に廃墟を訪れた理由については、プライバシー保護の観点から公表されていない。

この廃墟はかつて企業の保養所であったが、現在は所有者不明のまま放置されており、夜間には若者が集まり騒ぐことが続いていたという。近隣住民は、バイクの音や落書きが頻繁にあり、ゴミ置き場にも落書き被害があるため、早く取り壊して欲しいなどと語っている。

12024年5月6日午前0時頃、富山県高岡市伏木地区にある廃墟で、女性の遺体が発見された。遺体は前かがみの状態で、上半身裸でジーンズを着用していた。
2廃墟はかつて企業の保養施設として使用されていた建物で、現在は所有者不明で放置されている。
3事件は20代の男性によって発見され、警察に通報された。
4遺体は身長約160センチの女性で、中肉の体型をしており、目立った外傷はなく、腐敗が進んでいるため年代は不明。
5遺体の周囲には所持品がなく、身元は不明。
6警察は身元確認と死因の詳細を調査するために司法解剖を予定している。
7近隣住民は廃墟について怖いと感じており、若者が集まる場所となっていると報告している。
事件概要(2024年5月8日16時現在)

ネットにある廃墟に関する噂

ネット上の「廃墟」、「心霊スポット」などのブログ記事には、この廃墟に関する噂話が見受けられる。

主な噂の要点は以下の通りである。

1二上山の鉄骨廃墟は、富山県高岡市伏木の山中にあり、正式名称は「ラジウム・ランド温泉北陸保養センター」である。
21960年代後半に建設され、温泉、食堂、宴会場、売店などを備えた施設で、「健康大学」として宣伝されていた。
3建物の3階は経営者夫婦の住居であった。
4レントゲン室など診療所の増設により、誤って「高岡廃病院」と呼ばれるようになった。
51985年から1990年頃に閉業したが、閉業理由は明確でない。
6噂によると、事故による火災が発生し、建物が焼け落ち骨組みだけが残ったが、建物周辺に明確な焼け跡はなく、営業中に大きな事件が発生した記録はないようだ。
7建物が解体途中で放棄されたとようだ。
8心霊現象としては、昔この山が姥捨て山だったとの噂や、1970年代に中年男性が自身の子供を道連れに車で排ガス自殺を行った話がある。
ネット上の噂のまとめ

上記の噂を基に、この廃墟について調査を行った。ただし、要点の「8」については、本記事の目的と異なるため未調査である。要点「8」の「姥捨山」、「自殺」に関心、興味がある方は独自に調査をお願いしたい。また、本サイトでも引き続き要点「8」について調査を継続する可能性がある。

富山県高岡市伏木の廃墟の概要

2024年5月6日未明に身元不明の女性の遺体が発見された廃墟について調査を行った結果、該当の廃墟は1962年に創業された「株式会社富山県○○〇〇○○〇」が「ラドン温泉医療施設」および「健康大学保険センター」として営業していた宿泊施設であったことが明らかになった。なお、運営法人の商号には、前述の「噂」を連想させる「医学」、「研究所」などが含まれていた。

1985年度版『高岡商工名鑑』によると、同社の資本金は3,750万円であり、男性従業員4名、女性従業員14名、従業員合計18名である。役員は男性4人で、従業員のうち4人が役員である可能性が考えられる。

以下は、1985年度版『高岡商工名鑑』および1982年度版政府統計局『事業所名鑑』から得られた同法人の従業員数等の情報である。

1982年度版政府統計局『事業所名鑑』1985年度版『高岡商工名鑑』
資本金3000~5000万円区分3750万円
従業員数常駐3人14人
同法人の資本金と従業員等

1982年度版の資料によれば、同法人の常駐従業員数は3人である。これは、建物の3階部に経営者夫婦が居住していたという「噂」を連想させる。

同社及び関係者のその他情報

同法人及び同法人が運営する宿泊施設の閉鎖時期と閉鎖理由について調査を行った結果、同法人が1988年3月頃から破産等の手続きを行っていたことが確認された。同法人の負債額及び債務者等は不明であるが、地元の地方銀行や信用金庫との取引があったとされる。

同法人は1985年から1990年頃まで営業していたとの噂があるが、これは正しい情報である。そして、廃業の理由は運営法人の破産等によるものと判断された。

また、代表取締役を含む4人の役員のうち、一人の役員の同姓同名者(故人)は、地元企業の代表取締役に就任していた時期があり、1990年代に富山県の市議会議員に選出されていた。

この廃墟は、同人が代表取締役に就任していた法人の保養所の役割を果たしていた可能性が考えられる。

結論

2024年5月6日、富山県高岡市伏木地区にある廃墟で発見された身元不明の女性の遺体は現時点(2024年5月8日)では多くの謎が残されている。また、この「廃墟」は心霊スポットとしての評判が立っていたようだ。

廃墟の問題点は多岐にわたる。廃墟はしばしば構造的な安定性が低下しており、倒壊の危険や不安定な床など、訪れる人々にとって危険な状況を生み出す可能性がある。さらに、多くの廃墟は法的な所有権が不明確で、無許可で立ち入ることが不法侵入にあたることが多い。所有者不明の場合、責任の所在が不明確になることがある。

また、公衆衛生のリスクも指摘されている。廃墟はゴミや有害物質が放置されていることがあり、これが地域の環境汚染を引き起し、野生動物や害虫の生息場所となり得るため、衛生問題を引き起こすこともある。犯罪の温床としての問題も深刻で、廃墟はしばしば違法行為の場となりやすく、薬物使用や売買、不法投棄の場所として利用されることがある。

さらに、心霊スポットとしての誤情報も問題で、廃墟が心霊スポットとして誤って扱われることがあり、無責任な噂が広まることで、不法侵入や危険行為を助長することがあり、地域コミュニティへ影響を与える。

身元不明の女性の遺体が発見された富山県高岡市伏木地区の廃墟は、運営法人の破産が原因のようだ。この事件は、廃墟が抱える複数の社会的問題に光を当てており、それらの解決のためには地域社会、所有者、政府が連携して対策を講じる必要があるだろう。


◆参考資料
『港町の廃墟で上半身裸の女性の遺体見つかる』TBSニュース2024年5月7日18時16分配信
『深夜に訪れた男性が発見』富山テレビ2024年5月7日19時37分配信
『二上山の鉄骨廃墟(健康大学・高岡廃病院)ウワサの心霊話』ブログ『心霊考察』2024年1月2日付
『事業所名鑑 昭和57年版 その2 (会社企業編)』総理府統計局 編集 総理府統計局1983年3月
『高岡商工名鑑 昭和60年度版』高岡商工会議所 編纂 高岡商工会議所1985年3月


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Jean-Baptiste Roquentin運営者

投稿者プロフィール

Jean-Baptiste RoquentinはAlbert Camus(1913年11月7日-1960年1月4日)の名作『転落(La Chute)』(1956年)とJean-Paul Sartre(1905年6月21日-1980年4月15日)の名作『嘔吐(La Nausée)』(1938年)に登場するそれぞれの主人公の名前からです。
Jean-Baptiste には洗礼者ヨハネ、Roquentinには退役軍人の意味があるそうです。
小さな法人の代表。小さなNPO法人の監事。
分析、調査、メディア、社会学、政治思想、文学、歴史、サブカルなど。

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