- Home
- 過去の記事一覧
過去の記事一覧
-
能楽師を描いた音楽映画『犬王』の魅力~斬新な表現と「自由」について~
能や歌舞伎など、日本の伝統芸能の数々。現在では鑑賞のハードルが高いと思われがちなこれらの作品群も、かつては庶民の娯楽だった。 娯楽だったということは、一般の人々から高い人気を誇るスターもいた。そして、そん… -
映画『セイヴィア』考察:主人公は復讐の連鎖を断ち切れたのか?
1998年に公開された映画『セイヴィア(Savior)』は、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争(1992年-1995年)を舞台にした戦争映画であり、民族浄化という現代史における痛ましい出来事を描いた作品である。本作は… -
田中角栄の名を騙る女性詐欺師:金と権力に群がる人々
要約1975年、愛知県の38歳女性Sが「田中角栄の東海地方資金担当私設秘書」を名乗り、複数の経営者から総額4〜6億円を詐取した。偽造書簡や声帯模写を駆使し、政治献金を装った巧妙な手口は、権力への憧れを抱く経営者… -
石田佳奈子さん失踪事件(東京都江東区女性監禁・行方不明事件)
「ワゴン車で連れてこられた。殺される」――。2008年4月6日、山梨県警の通信司令室に寄せられた110番通報は、呂律の回らない女性の声だった。「いしだかなこ」と名乗るその声は、車に乗せられ、見知らぬ男と共にいる… -
戦争が生んだ異形の家族:中将の寡婦が率いた戦争孤児の窃盗団
1941年12月8日未明(日本時間)、日本海軍連合艦隊の第一航空艦隊(空母6隻を主力とする)がハワイ・オアフ島の真珠湾を奇襲し、太平洋戦争が開戦した。これにより、日本はアメリカ、イギリスなどと連合国と戦争状態に… -
【現場写真分析】世田谷一家殺害事件:携帯電話と血痕が暴く犯人像
要約2000年12月31日に発生した世田谷一家殺害事件について、FNN特別番組で未公開の現場写真が公開された。記事では、2階リビングのソファーに置かれた携帯電話や椅子の配置、トイレ内の鞄などを分析し、犯行時の被… -
1947年川越市の詐欺事件:紳士と美女が仕掛けた巧妙な詐欺の手口
1947年9月中旬、戦後間もない埼玉県川越市の料亭Aに、一人の紳士然とした男性が現れた。男は『H』と名乗り、同市の衆議院議員候補者であるN氏からの紹介(HとNの関係は不明)だと語った。 そして、『武蔵常盤… -
「美貌の女サギ師」:戦後の混乱期に現れた詐欺師と「性的資本」の罠
「性的資本(エロティック・キャピタル)」とは、性的魅力を社会的に活用して利益を得る力のことを指す。この概念は洋の東西や時代を問わず、日常的に見られる光景の一つである。 この「性的資本」を悪用し、金銭を奪い… -
台湾ホラー映画『紅い服の少女』と日本~キーワードから日本との類似点を探る~
「絶対に安全である」という前提が必須なのは当然だが、人は往々にして恐怖感が大好物だ。その証拠に、高い所から急降下するジェットコースターには長蛇の列ができているし、ジャンルとしてのホラーは人を選ぶものの、根強い人… -
映画『陪審員2番』徹底考察:イーストウッドが描く正義の本質
クリント・イーストウッドは長年にわたり、映画を通じて社会的および倫理的テーマを追求してきた。彼の作品群は、人間の本質や制度の矛盾を描き出し、観客に深い思索を促している。本作『陪審員2番』(原題:Juror #2…