吉羽美華容疑者の会社、不動産は?北村隆史容疑者、渡部秀規容疑者とは?

2022年8月1日、現職の寝屋川市議吉羽(よしば)美華容疑者ら5人が新型コロナ関連の公的融資制度を悪用した保証金詐欺の容疑で福岡県警に逮捕された。

この5人の容疑などが事実ならば、コロナ過のなか経営悪化などの理由から公的融資を求める福祉施設運営会社などを狙った非常に悪質な事件だ。今後の捜査、起訴/不起訴、裁判に注目したい。

「自分に任せれば無担保・無利子」コロナ融資詐欺容疑者の1人、関連機関の審議官かたる 読売新聞 2022/08/02 15:08配信 コロナ禍での公的融資制度を巡り、大阪府寝屋川市議の吉羽美華容疑者(42)ら5人が詐欺容疑で逮捕された事件で、うち1人が融資元の関連機関で審議官を務めているなどと偽っていたことが捜査関係者への取材でわかった。福岡県警が詳しく調べている。利用された融資制度は、独立行政法人「福祉医療機構」(WAM、東京)の「新型コロナウイルス対応支援資金」制度。県警の発表では、5人は2020年7~12月、堺市の福祉施設に対し、「特別な条件で融資が可能で、返済しなくても民事上の責任は負わない」などと偽り、同年12月中旬、この施設に1億2000万円の融資を受けさせ、うち5940万円を業務委託料などの名目でだまし取った疑い。捜査関係者によると、5人のうち自称無職の渡部秀規容疑者(48)(大阪市)はこの福祉施設に対し、機構の関連機関で審議官を務めており融資の決定権限があると伝えた上で、「自分に任せれば、無担保・無利子になる」などと虚偽の説明を口頭で繰り返していた。さらに、医療福祉コンサルタント会社代表取締役の北村隆史容疑者(60)(大阪市)が同機構の関連機関を運営していると強調。吉羽容疑者が市議の名刺を渡すなどして信用性を高めていたという。

読売新聞 2022/08/02 15:08配信

なお、2022年8月2日現在、逮捕された5人の認否は明らかにされていない(複数の人物が関係する事件のため、捜査に支障を及ぼす可能性を考慮し捜査機関(警察、検察)は、それら容疑者の認否を発表しない)。

吉羽美華容疑者の会社

吉羽美華容疑者の経営先について調査を実施したところ吉羽美華容疑者は、現在(2022年8月2日)2つの法人の代表取締役に就任していることが、登記簿から確認できた。

現在、東京都内に本店を定める株式会社P社は、洋品雑貨、日用雑貨、化粧品、紙、印刷物、文房具、輸送用機器、衣服、靴、コンピューターとその周辺機器、通信機器、健康食品、肥料、飼料などの輸出入及び販売などを目的に平成30年3月、大阪府大阪市内を本店に定め資本金100万円で設立された。

また、株式会社P社の設立当時の社名は株式会社B社だが、令和2(2020)年に株式会社H社に商号変更を行い、さらに、令和3(2021)年、現在の株式会社P社に商号を変え本店を東京都内に移転させていた。

吉羽美華容疑者が代表取締役に就任するもう一つの法人は、昭和60(1985)年5月21日に大阪府大阪市内を本店所在地に定め設立された株式会社D社である。

株式会社D社の資本金は1000万円、事業目的は前述の吉羽美華容疑者経営先の株式会社P社とほぼ同じであり、株式会社P社は株式会社D社の関連企業の可能性も考えられる。

吉羽美華容疑者は、平成30(2018)年、株式会社D社の代表取締役に就任している。

吉羽美華容疑者の不動産

画像とプロフィールは寝屋川市役所HP(令和4年5月18日現在)から

氏名:吉羽 美華(よしば みか)
年齢:41歳
当選回数:3
所属会派:ねやがわ未来議員団
所属委員会:文教生活常任委員会
住所:寝屋川市香里南之町28番6号
電話:<本記事筆者の判断により削除>

寝屋川市役所のホームページなどによると吉羽美華容疑者の住所(事務所)は、親族宅などと思料される「寝屋川市香里南之町28番6号」であるが、登記簿からの情報により令和2(2020)年、大阪府寝屋川市内にある地上37階建タワーマンションの高層階の部屋を親族と一括購入(共有)していることが確認できた。

北村隆史容疑者の情報

吉羽美華容疑者と共に逮捕された者のなかで氏名が公表されている人物が2名いる。そのうちの一名である北村隆史容疑者は、医療コンサルタント会社代表を名乗る大阪府大阪市西区の60歳の人物らしい(参考:詐欺:大阪・寝屋川市議ら逮捕、詐欺容疑 コロナ融資巡り 十数億円被害か 毎日新聞 2022年8月2日付)

当然だが、吉羽美華容疑者と共に氏名を公表されたこれら2名は、本事件において重要な役割を担っていると考えられる人物だ。

北村隆史容疑者の同姓同名者の過去の事件報道を確認した結果、同人の可能性が高い同姓同名者が、平成20(2008)年8月6日、公正証書原本不実記載・同行使容疑の共犯として、大阪府警に逮捕されていた。

上記の事件は、(当時)大阪弁護士会所属の弁護士のS容疑者(58歳)が、(当時)飲食店に勤務していた韓国人女性(共犯で逮捕)に在留資格を取得させるため日本人男性A(この男性も共犯として逮捕)と所謂「偽装結婚」させた容疑である。なお、北村隆史容疑者の同姓同名者はA容疑者の同僚と報道され(当時)弁護士S容疑者の共犯の疑いで逮捕、起訴されていた(参考:偽装結婚で弁護士ら逮捕 交際女性に在留資格/大阪府警 読売新聞 2008年8月7日付)

北村隆史容疑者の同姓同名者の逮捕当時の年齢は48歳であり、北村隆史容疑者と年齢的に「ほぼ一致」する。

渡部秀規容疑者の情報

吉羽美華容疑者と共に逮捕され氏名が公表されているもう一人の人物である渡部秀規容疑者は、「大阪市中央区南船場、自称・職業は無職(引用:詐欺:大阪・寝屋川市議ら逮捕、詐欺容疑 コロナ融資巡り 十数億円被害か 毎日新聞 2022年8月2日付)」「この福祉施設に対し、機構の関連機関で審議官を務めており融資の決定権限があると伝えた上で、『自分に任せれば、無担保・無利子になる』などと虚偽の説明を口頭で繰り返していた。(引用:読売新聞 2022/08/02 15:08配信)」などと報道されている。

上記の報道から、渡部秀規容疑者は「機構の関連機関で審議官を務めており融資の決定権限がある」などと語り、被害者を信用させていたようだ。

だが、自称無職の人間にそのような交渉事は難しいとも思われ、渡部秀規容疑者は法人などを経営している(いた)可能性が高いと推測されるため、経営先の有無などの確認を実施した結果、大阪府大阪市中央区南船場4丁目の自宅を本店所在にする渡部秀規容疑者の同姓同名者経営の株式会社N社が認められた。

上記N社は、平成26(2014)年11月、オフィスビル、商業施設等の企画、開発、運営、賃貸、管理及びコンサルティング業務などを目的に設立さた資本金は500万円の法人である。

また、同社の現在の事業目的には、eスポーツ(コンピューターゲームを使用した競技)の企画、開発、運営、管理業務などがあり、流行を意識した事業目的が追加されている。

M資金詐欺と似た印象の事件

M資金詐欺は、戦後の混沌とした時代背景のなかで生まれた有名な詐欺事件である。昭和20(1945)年8月15日の終戦(日本の敗戦)により日本はGHQの占領下に入る。

M資金詐欺の主な内容は「GHQは旧政府や旧日本軍から大量の金銀宝石などを接収した」「その秘密資金を選ばれた者に無担保、低金利で融資する」「そのためには手数料が必要だ」等々であるが、詐欺師側は「国債還付金残高確認証」といわれる偽の公文書を用意し、政治家の名刺や大蔵(現在の財務省)官僚の名前などを巧みに使い、時には旧皇族、旧華族(貴族)などの貴種の名前などを利用しながらの壮大な話を相手(被害者)に吹き込み、その話を信じた者、信じようとする者から金銭を詐取する。

M資金詐欺の被害は、大企業の経営者や大物芸能人にまで広がり被害者のなかには自殺を遂げる者もいた。

また、令和の時代になってからも大手外食C社の創業者が被害に遭っている。

今回逮捕された吉羽美華容疑者らの事件もM資金詐欺と似た匂いを感じてしまう。無担保、無利子、「返済しなくても民事上の責任は負わない」などと語り、被害者から手数料名目の金銭を詐取する。

そこに現職の市議吉羽美華容疑者が登場する。審議官を名乗る渡部秀規容疑者が登場する。

M資金は、その存在自体が都市伝説のように不明だが、「独立行政法人福祉医療機構(WAM)」の「新型コロナウイルス対応支援資金」制度は実際にある。

実在の団体や実際の制度を悪用した詐欺事件。事実だとすれば非常に悪質な事件だ。

寝屋川市議会議事録「令和 4年3月定例会(第6日 3月11日)」の吉羽美華容疑者の以下の発言が確認された。

陽性者やその家族には配食サービスも行っています。国の休業支援金、給付金等も含め、福祉的施策の提供は幾重にも張り巡らされています。しかし他方、私たち議員は、コロナ陽性にはなっていないが、外出自粛要請を受け、そして負担を強いられていた、そういった市民の皆さんへも公平性を守っていかなければならないという、この信念を持たなければなりません。私たちは信念を持っています。

寝屋川市議会議事録「令和 4年3月定例会(第6日 3月11日)

戦後最大の有事だともいえるコロナ過のなか、多くの人々が経済的困窮に陥った。そして、経済的困窮を救うための多くの制度の基本は「公平性」の筈だ。

「公平性」を信念とする吉羽美華容疑者は――それを忘れてしまったのだろうか。

平井勝容疑者の経営先及び過去の事件報道などの情報

【追記】2022(令和4)年8月22日

2022(令和4)年8月22日、吉羽容疑者、渡部秀規容疑者、北村隆史容疑者及び一名が福岡県久留米市内の医療法人から2億3200万円を詐取した疑いで再逮捕された。また今回の逮捕容疑では福岡県北九州市小倉南区の平井勝容疑者も新たに逮捕されている。

吉羽美華・寝屋川市議を再逮捕、医療法人から2億3200万円だまし取った疑い  新型コロナ禍での公的融資制度を巡り、大阪府寝屋川市議の吉羽美華容疑者(42)らが詐欺容疑で逮捕された事件で、福岡県警は22日、いずれも同容疑で吉羽容疑者ら3人を再逮捕したほか、新たに男1人を逮捕した。再逮捕されたのは吉羽容疑者と、自称無職、渡部秀規(48)(大阪市中央区)、医療福祉コンサルタント会社代表取締役、北村隆史(60)(同市西区)の両容疑者。無職、平井勝容疑者(48)(北九州市小倉南区)が、新たに逮捕された。発表によると、吉羽容疑者らは共謀し、昨年1月、福岡県久留米市の医療法人が受けた公的融資6億円のうち2億3200万円を、業務委託料名目でだまし取るなどした疑い。県警は4人の認否を明らかにしていない。吉羽容疑者らは今月1日、堺市の福祉施設から同様の手口で5940万円をだまし取ったとして、詐欺容疑で逮捕されていた。

読売新聞2022/08/22 17:49配信

繰り返しになるが、当該事件は、大阪府寝屋川市議の吉羽美華容疑者などがその立場を使い「独立行政法人福祉医療機構(WAM)」の「新型コロナウイルス対応支援資金」という実際の制度を悪用した詐欺事件である。再逮捕された渡部秀規容疑者と同様に平井勝容疑者も以前は法人などを経営していた可能性(経営などの社会経験や専門知識及び取引先などとの交渉術などを有する可能性)が考えられたが、平井勝容疑者と判断できる(現在)法人は認められなかった。

また、平井勝容疑者と判断できる同一名人物の過去の犯罪報道は確認できなかった。

【追記】2022(令和4)年8月23日

2022年8月23日、同日までに(逮捕は22日か23日)東京都港区の53歳女性が新たに逮捕されたとの報道があった。

「福岡県警は23日までに、6億円をだまし取ったなどとして、詐欺容疑で新たに東京都港区西麻布の無職、宮原由美子容疑者(53)を逮捕した。この事件で県警は22日、同容疑で大阪府寝屋川市議の吉羽美華容疑者(42)らを再逮捕している(引用:コロナ融資金詐取容疑で新たに53歳女逮捕 福岡県警 産経新聞2022/8/23 09:34配信)」

当該事件の逮捕者数は今回の宮原由美子容疑者の逮捕により7人となった。

年月日容疑逮捕の人数など
2022年8月1日詐欺吉羽美華容疑者、北村隆史容疑者、渡部秀規容疑者ら5人逮捕
2022年8月22日詐欺吉羽美華容疑者、北村隆史容疑者、渡部秀規容疑者の再逮捕。平井勝容疑者逮捕
2022年8月23日詐欺上記4名のほか、宮原由美子容疑者が逮捕 (これまでの逮捕者は7名 2022年8月23日現在
<資料 寝屋川市議吉羽美華容疑者などによる詐欺事件の逮捕者数>

なお宮原由美子容疑者と判断できる同一名人物の過去の犯罪報道及び経営先などは確認できなかった。また、宮原由美子容疑者と断定できるSNSも確認できない。

現職市議吉羽美華容疑者の衝撃の逮捕(2022年8月1日)から23日(20日間の勾留、逮捕から23日)が経った。今後、さらなる再逮捕があるか、起訴/不起訴処分/処分保留などになるのか――目が離せない。


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Jean-Baptiste Roquentin運営者

投稿者プロフィール

Jean-Baptiste RoquentinはAlbert Camus(1913年11月7日-1960年1月4日)の名作『転落(La Chute)』(1956年)とJean-Paul Sartre(1905年6月21日-1980年4月15日)の名作『嘔吐(La Nausée)』(1938年)に登場するそれぞれの主人公の名前からです。
Jean-Baptiste には洗礼者ヨハネ、Roquentinには退役軍人の意味があるそうです。
小さな法人の代表。小さなNPO法人の監事。
分析、調査、メディア、社会学、政治思想、文学、歴史、サブカルなど。

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